冷気が一段と深まり冬の訪れを感じる今日このごろ、お障りなくお過ごしでしょうか。
世間は再び新型コロナ感染者数が増加し油断できない状態が続いており、弊社においても引き続き感染対策に取り組んでおります。
さて今回のブログは前回に続き亜鉛めっきについて記していきたいと思います。
亜鉛めっきの最大の特徴は耐食性が優れているということですが、
どのような使用環境でも無条件に耐用年数が長いという訳ではありません。
例えば、都市・工業地域、田園地域、海岸地域のような様々な環境や使用状況によって
亜鉛めっきの耐食性は大きく変化します。
一般に、亜鉛めっきの大気中における耐食性は優れています。
しかし、使用する環境での降水量、風向き、湿度、亜硫酸ガス量、海塩粒子りょうなどに
よって亜鉛めっきの耐食性は影響を受けます。
例えば、海岸地域など海からの距離によっても腐食速度は異なるため、その環境での
耐食性はその位置で暴露してみなければ正確にはわかりません。
しかし、大気中の亜鉛めっきの耐食性は、㈳日本溶融亜鉛鍍金協会、ASTMその他、
多くの機関での暴露試験結果から明らかにされています。
使用環境別亜鉛腐食速度 | ||
ばく露試験地域 | 平均腐食速度 (g/㎡/年) |
耐用年数※ (年) |
都市工業地帯 | 9.3 | 53 |
田園地帯 | 4.5 | 110 |
海岸地帯 | 11.1 | 45 |
※耐用年数は亜鉛付着量550g/㎡の場合で、めっき皮膜の90%が消耗するまでの期間として示した。 |
橋梁などの大型構造物は、部材の厚みが9~30㎜と非常に厚く、めっき付着量も800~2,000g/㎡程度が見込まれその耐用年数は半永久的なものとなります。
また、屋内では同じ地域の屋外に比べて5倍以上の対応年数が期待できます。